広報です。前回に引き続き、伊豆箱根鉄道駿豆線に乗りに行くという小旅行の様子を取り上げます。今回は、三島から駿豆線に乗り込みます。

前回の記事はこちらです。

「踊り子」を降りてJRの改札をいったん出場し、駿豆線の窓口で1日乗車券を購入し、改札を通ります。各駅停車で1駅移動し、三島広小路駅で下車。

三島広小路駅の駅舎。筆者撮影。

三島広小路駅は1面1線の小さな駅です。駅舎も小さく、また全体的に時間が止まったような雰囲気がある駅です。ここからしばらく歩いて、三島大社にお参りしたのち、歩いて三島田町駅へと向かいます。

三島田町駅の駅舎。「三嶋大社前」とも書かれている。筆者撮影。

三島田町駅は2面3線の比較的大きな駅で、列車の行き違いも行われます。駅舎もやや大きめです。三島大社への最寄り駅は本来はこちらなのでしょうが、三島広小路駅からの距離とさほど違わぬように感じました。引き続き駿豆線に乗車し、伊豆長岡駅へ。

伊豆長岡駅の駅舎内にあるそば屋さんで昼食。筆者撮影。

時間がちょうどお昼時だったので、伊豆長岡駅の駅舎に併設されたおそば屋さんで昼食をとることにしました。種類が豊富にある中で山菜そばを選択。何種類かの山菜が入っていましたが、それぞれ微妙に違う食感を楽しめました。当日は雪でも降るのかというくらいに寒かったので、温かいそばがより一層おいしく感じられました。

伊豆長岡駅構内の時刻表。全線単線とはいえ、両方面とも毎時4~5本が運行されている。
筆者撮影。
東京方面の特急「踊り子」号の運賃表。指定席は記載の運賃の520円増し。筆者撮影。

伊豆長岡駅の改札のうえには、時刻表と特急「踊り子」号の運賃表がありました。全線単線の駿豆線ですが、早朝と深夜を除き各方面毎時4~5本の列車が運行されています。朝時間帯や特急が走る時間帯から外れる夕方以降は、毎時同じ時間に列車が発車するダイヤが組まれていることがわかります。東京方面の特急「踊り子」号は、指定日運行の列車を含めてさ1日最大4本が運行されます。毎日運行される列車の時間帯は午後に集中しており、東京や横浜からの観光客が帰る際に乗ることを想定して運行されていることがうかがえます。

なかなか面白い形をした山。写りが悪く申し訳ありません…。筆者撮影。

列車に乗り込み修善寺駅を目指します。車窓からは珍しい形をした山が見えました。伊豆半島は火山活動により形成された地形が多くみられる地域であり、2012年にはジオパークに認定されました。駿豆線の沿線には温泉も多くあることも、沿線地域一帯が火山活動と密接な地域といえる理由といえるでしょう。

修善寺駅の駅舎。筆者撮影。
鉄道むすめの一人「修善寺まきの」。駿豆線の駅務掛という設定。筆者撮影。

列車はほどなくして修善寺駅に到着。修善寺駅の駅舎はまあたらいしい外観の建物で、駅舎にはコンビニ(セブンイレブン)やお土産屋、観光案内所などが併設されています。駅には「鉄道むすめ」のキャラクターの一人である「修善寺まきの」のパネルが展示されていました。駅周辺を散策して時間を潰し、今回のお目当てを待ちます。

修善寺駅停車中の7000系7502編成「Over the Rainbow号」。筆者撮影。

今回駿豆線まで出向いた目的が、こちらの電車です。昨年12月より運行を開始した、7000系7501編成「Over the Rainbow」号です。「Over the Rainbow」号は、アニメや音楽などを展開するコンテンツ「ラブライブ!サンシャイン‼」の映画「劇場版 ラブライブ!サンシャイン‼ The School Idle Movie Over the Rainbow」が先月4日に公開されたのに先駆けて、7501編成の内外装に映画にちなんだ装飾を施したものです。

三島方先頭車7102号車の車体側面のラッピングの一部。
こちらは高校2年生の「渡辺曜」。筆者撮影。
中間車7302号車のドア付近に描かれた1年生の「黒澤ルビィ」と「国木田花丸」。筆者撮影。
修善寺方先頭車7502号車に描かれた3年生「黒澤ダイヤ」。筆者撮影。

車体側面には窓にもまたがるデザインでラッピングが施されています。車内からはちゃんと車外が見えるようにはなっていますが、キャラクターが大きく描かれていますね。「ラブライブ!サンシャイン‼」のメインキャラクターは9人おり、その全員がそれぞれのイメージカラーとともに描かれています。

ドアに貼られているのは映画のワンシーン。筆者撮影。
車内の中吊り広告の掲載箇所にも…。こちらは1年生の「津島善子」。
7302号車にて。筆者撮影。

車内にも装飾が施されています。ドアに貼られているのは映画のシーンです。中吊り広告の掲載箇所にもキャラクターのイラストが大きく入ったポスターが掲示されています。

こちらの「Over the Rainbow」号ですが、運行情報がホームページに掲載されております。車両の運用上の都合により変更となる場合もありますが、これを目当てに駿豆線に乗りに行かれる場合には、事前に確認しそれに合わせて向かわれることをお勧めします。

「ラブライブ!サンシャイン‼」については、アニメなどの舞台となった静岡県沼津市における各種コラボイベントなどが知られているかと思います。アニメにまつわる装飾やスタンプラリー企画などが行われており、「聖地巡礼」として沼津を訪れるファンも多くいます。

3000系3506編成「HAPPY PARTY TRAIN」。
ヘッドマークに描かれているのは2年生の「高海千歌」。筆者撮影。
車体側面のラッピングの一部。こちらは3年生の「小原鞠莉」。筆者撮影。
Aqours 3rdシングル「HAPPY PARTY TRAIN」の衣装を着た、
同曲のセンターで3年生「松浦果南」のパネル。
三島駅にて、現在は撤去。筆者撮影。

駿豆線も、アニメにはほとんど登場しないものの、「ラブライブ!サンシャイン‼」にゆかりのある「聖地」の1つです。主なものとしては、「ラブライブ!サンシャイン‼」のコンテンツの中核をなすアイドルグループ「Aqours(アクア)」の3rdシングル「HAPPY PARTY TRAIN」のアニメーションPVがあげられます。駿豆線の駅や車両、沿線風景が登場するアニメーションPVとなっており、実際の風景が忠実に再現されています。同曲にちなんだラッピング電車が運行されているほか、1日乗車券も販売されています。また、キャラクターの誕生日に合わせ、誕生日を迎えたキャラクターのヘッドマークを掲出するということもなされています。列車の編成写真を撮った日(昨年7月31日)は、2年生の「高海千歌」の誕生日の頃でした。こちらも現在運行中であり、運行予定はホームページにて確認できます。

1日乗車券。アクリルバッジ付きで1200円。筆者撮影。

こちらの1日乗車券は、イラスト付きで硬券タイプの乗車券にアクリルバッジがついて1200円です。乗車券本体には「HAPPY PARTY TRAIN」の衣装を着たキャラクターたちが描かれています。付属品のアクリルバッジは通常版の2種類と、キャラクターの誕生日に合わせて登場する個数限定のものがあります。今回は1月1日が誕生日となっている「黒澤ダイヤ」のアクリルバッジが残っているかと思っていたのですが、残念ながらなくなっていましたね。劇場版公開直後ということもあり、そのタイミングで駿豆線を訪れて購入した人が多かったのでしょうか。

3000系3501編成「恋になりたいAQUARIUM」ラッピング電車。
伊豆長岡駅にて撮影、昨年4月に運行終了。筆者撮影。
ドアのラッピング。2年生の「桜内梨子」。筆者撮影。

昨年4月までは、Aqoursの2ndシングル「恋になりたいAQUARIUM」のラッピング電車も運行されていました。これは、同曲のアニメーションPVに、伊豆箱根鉄道が運営する沼津市の水族館「伊豆三津シーパラダイス」が登場することにちなんだものです。こちらはラッピング電車第1弾であり、ラッピングの範囲もドアに限られていました。「恋になりたいAQUARIUM」のラッピング電車自体はすでに運行を終了(3501編成はその後軌道線車両の復刻塗装に変更)していますが、「伊豆三津シーパラダイス」における「ラブライブ!サンシャイン‼」に関連した装飾などは継続しています。

世界遺産に登録されている韮山反射炉や沿線にいくつか存在する温泉など、駿豆線の沿線は観光資源に恵まれているといえましょう。それに加え、アニメなどを展開するコンテンツを利用した誘客策も取っているということです。アニメが海外でも放送されているということもあり、車内でファンと思しき外国人観光客を見かけることも珍しくはありません。今まで来なかった層も取り込んでいるといえましょう。アニメと鉄道のコラボ企画が実施されることは近年増えているように感じます。そうした中、駿豆線のみならず、アニメなどに登場した日本各地の鉄道路線を巡ることも楽しいかと思います。アニメをきっかけに今まで乗ったことがない路線に乗って行ったことがない地域を訪れ、そこで「聖地巡礼」をするだけではなく、その地域の名物を食べてみたり、沿線の名所を見て回ったりする旅も、なかなか魅力的かもしれません。私自身、まだ行けていない駿豆線沿線の観光地を巡ったり、ほかの様々なアニメに登場するほかの鉄道路線に乗って、その沿線地域を見て回ってみたいと思った次第です。

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